小黒三郎氏の組み木の雛人形です。

この雛人形は女雛・男雛、ぼんぼりや三宝徳利、さらには<鯛と鯛>の鯛という可愛らしい組み合わせになっています。

パーツのレイアウトによっていろいろな飾り方ができるようになっており、飾る際にはその構成を楽しむことができます。また、容器の曲げわっぱに飾りがすべて収まるようにつくられているので、片付けの際にはパズル遊びを楽しむことができます。そしてこの曲げわっぱは飾り台としても利用することもできます。見るだけでなく触って楽しめる素敵な雛人形です。子どもたちが人形と遊ぶことにより、節句祭りの伝統がこれから先も受け継がれていくことが作者の願いだそうです。

また、この《鯛雛》には対になる五月人形《鯉武者と金太》があり、器の寸法が同じにつくられています。男児と女児の両方がいるご家庭でも、おそろいの人形をそろえることができます。

●デザイナー小黒三郎氏のコメントより
「“鯛の鯛”とは硬骨魚の胸鰭の部分にある骨で、鯛のような形をしています。江戸時代の文献に、“鯛中鯛”の字が見られ、『めでたい鯛のなかで、さらにめでたい形である』とされ、縁起物として喜ばれていました。ひな人形と２匹の鯛、４本の骨を、卵型の曲げわっぱに収めました。“鯛中鯛”は、鯛の尾びれの上に飾ってもよさそうです」